店販コラム「美容室 店販の参考書」

「どぶ板選挙」って知ってますか?

56 ページ「 「ハッピースタート」するための3つのポイント 」より

立候補者が町中を歩き回り、多くの有権者と握手をしながら会話を交わし、自分との接点を持っていただく選挙方法です。
つまり、徹底的に個人と個人の関係を作るという戦略です。

イメージというのは非常に怖いもので・・・

  • あの人は偉そうだから嫌だ
  • あの人は怖そうだから嫌だ
  • 知人が嫌な人だと言っていた
  • 裏で何をしているか分からない

実際に会った事も無いのに、人相や噂話だけで嫌われるってことがあります。

これを美容室に置き換えると、不愉快に感じてしまったお客様が、「あのサロン強引に物を勧めてきて最悪!!」という噂話をバラマキ、実際に来店したことも無いのに「そんなのだったら私は行かない」と決められてしまう、言わば「未来店失客者」を増やしてしまっている可能性が考えられます。

せっかく「ハッピースタート」が出来るほど接客レベルが上がったのに、悪いイメージ、悪い噂話が流通してしまったために、まず初回の来店をいただけない。

来店してくれさえすれば、それが本当ではないと分かってもらえるし、2回目以降は常連様のような対応でお出迎えできるのに…

噂話に影響を受けた方が、一度抱いてしまったイメージは中々払拭できません。
しかし、ある時偶然にそういったお客様と触れ合う機会をいただいたとします。

結婚式やパーティ、お祭りなど、何かの集まりでたまたま触れ合ったことで盛り上がり

:「ところであなたは何をしている人なの????」と聞かれ、

:「美容室〇〇のスタッフです!」と答えたところ、

:「ごめんね!私あんまり良いイメージ無いのよね!あなたの店!」

:「何でですか?」

:「いや・・友達が物を強引に勧められたって・・・」

:「それは大変嫌な思いをさせてしまったようです、すぐにお詫びのお手紙を出させていただきます

そういう事が絶対に無いように取り組んでいるつもりでしたが、不完全だったようです。
貴重な情報を下さって本当にありがたいです。これをきっかけに大切な勉強会が組めます。
本当にありがとうございました。」

誠意ある会話を通じて、ついてしまった誤解は解けていきます。

:「あなたを見て、私が思ってるイメージは間違いのような気がしてきた」

:「一度行ってもいいかな?」

:「もちろんです!嬉しいです!」

:「友達にも言っておくね!」

こうして最悪から逆転して来店候補客を一人作ることが出来ました。
こういう個人と個人のつながりが、全体のイメージアップにつながります。

一人一人が目の前にいる人物に、どういう印象を与えたのか?
スタッフ全員が、自分は〇〇美容室というユニットを形成している主役である!という意識を持って、触れ合った全ての人に、愛される日常を過ごしていただきたいと考えます。

最後に、店販の提案時には、どれだけ気持ちよく断られるかに注意を払ってください。この点に意識が働くと、そもそも「店販を強引に勧められて嫌だった」というマイナスイメージのお客様がゼロになります。それどころか、断っても凄い気持ちの良い対応をしてくれて、ますます大好きになりました!

と言ってくださるお客様を量産できます。
断られるたびに、お店と美容師さんへの印象が良くなれば、サロンの繁栄に大きくつながると思います。

ハッピースタート、ハッピー提案、ハッピーエンド

店販の提案における全ての過程、工程に「ハッピー」を意識するとことで、「ハッピー店販」は完成します。