店販コラム「美容室 店販の参考書」

欲しいお客様に販売するのは超ラクチン

28 ページ「 買ってくれるお客様を見極めれば、失敗は激減 」より

美容師さんに限らず、「販売」という行為そのものに嫌悪感や恐怖心を育ててしまった方々はたくさん存在すると思われます。

現実、私の元には「思ったように売れないで悩んでいる方々から」業界を問わず、たくさんの相談を頂戴します。

その中で、私がこのタイプはアウトだな!

と思う営業タイプの一つに、「売りたいオーラ全開タイプ」と、「マシンガントークタイプ」があります。とにかく「商品」の話し、「自社」の話し、「自分」の話し、「自分の都合」ばかり猛烈に話してくるので「一緒にいて楽しくない(不愉快)」です。

もちろん、営業さんにとって見れば「売り込み」に来たわけですから「商品やサービスの長所・利点を説明して何が悪い」となるんでしょうが…

こちらの都合やニーズをロクに聞きもしない、現時点で私がどのような心境になっているか気にもかけない(配慮もしない)営業さんを、お客様と言う立場にいながら肯定的に受け入れることができるものでしょうか?

一部「押しに弱い」という人もいるとは思いますが、一般的にみれば「買いたい気持」になる事は難しいと思われます。

何故ならば、購買意欲と言うものは「分かった」・「納得した」ということで盛り上がるものでは無く、「感情」が好ましい方向に突き動かされた時に盛り上がる性質のものなのです。従いまして「買ってもいいかな!」、「買ってあげたい!」、「欲しい!」という気持は、最低でも営業さんに向けて「嫌悪感」が無いという状態が条件と言えます。

そして、お客様の立場から考えてみれば、「私のことを考えて話してくれている」、「私の意見(立場・都合)を尊重してくれている」という感触を無くして好感情は芽生えることは基本的にあり得ないことが分かります。


「売り込み」は「ある一つの手段」であって「目的」ではありません。
そして私の提唱する真の目的とは…「欲しい気持になってもらう」ことだと考えています。何故ならば、「欲しくなった」お客様に「買ってもらう」・・・これほど簡単で楽で楽しい販売は無いからです。


読者の皆様におかれましては、

出会ったお客様に「欲しい気持になってもらう」ために何が出来るのだろうか?

これらを追求する事こそが営業力を高めるという事なのだと改めて考えてみていただきたいと思います。